カウンター付き両軸リールの糸巻と糸巻の学習方法について記載します。
カウンター付きリールの場合、最初にスプールに巻く糸の長さをリールに記憶させることでカウンターの数値が正しく表示されるようになります。使用する糸の長さが正確にわかる場合と不明な場合の2通りの方法があります。また、下巻きをする場合としない場合の手順があります。
スプールと糸の結び方
スピニングリールとちがって、両軸リールにはレベルワインダーがあり、またスプールは本体に包み込まれているのでスプールにラインを結ぶにはコツが必要です。
以下は所感です。
スプールにラインを固定する際に「テープを貼るな」と言う方もおられますが・・・
ラインの先端を止めるためのシールを再利用すると確かに分厚くそれなりの重量がありそうですし、粘着力もよさそうではありません。バランスを崩す可能性はあるでしょう。
また、糸止めの用途にあったテープだとは思えません。
しかし、再利用ではない市販のテープだとそれでもダメなのでしょうか?
シマノの取扱説明書では「ラインを結んだあとにその結び目の上に市販のテープなどをピッタリ確実に貼る」ように記載があります。
結び目が糸巻きに影響するため凹凸を無くすためと結び目が回転して糸巻ができないのを回避する目的の説明なのだと思います。
結び目はスプールのカットされている箇所にあわせれば結び目が影響することはないようにも思います。結び目の凹凸を回避でき結び目が回転しないで糸巻ができるならテープは不要だと思います。
そもそもテープがどの程度、影響があるのか?
なにか症状が出ていれば、テープの原因が考えられる?
それだけのことかと思います。
事象が発生していないのにその方法は良くないと完全否定されるのはどうなんでしょう?
私の場合、スピニングリールにおいて0.15号のPEラインを巻いたときは結び目が影響してラインがスプールから放出されるたびに結び目と干渉していました。下巻きとスープールの結び目と下巻き上巻きの結び目の2箇所が影響します。そのときはテープで平らにしました。
0.3号以上では結び目がどうこうでラインの放出時に干渉したりすることはなかったのでテープは使用していません。
そもそも結び目の影響で直面した事象はラインの放出時でした。
それに対してテープを貼って事象が解決し、新たな問題は発生しなかったのでそのままです。
極細糸のときは結び目が干渉する!対策がいる!程度の話です。
1mでも多く飛距離を…スプールの回転音が…ラインが絡まるなどなどがあれば別ですが気になるようなことはありませんでした。とりあえず普通に結んでみて、テープが必要ならテープを使用するだけの話です。
テープを使用して問題があるならまた別の方法を考えます。
両軸リールへの糸巻(カウンター付き)
カウンター付きリールの場合は、スプールに新しい糸を巻く作業だけでなく糸巻学習をする必要があります。
巻いている糸の長さを正しく学習し記憶することで、カウンターの表示する数値が正確になります。
すべての数値表示のもとになるので正しく確実に糸巻学習を実行してください。
今回は、「シマノ 24グラップラープレミアム 150XG」を使ってラインの長さの学習方法を説明します。
以下の様に、4通りの糸巻学習モードと事前にパラメータが設定されている指定糸学習モードがあります。
下巻きなし | 下巻きあり | |
---|---|---|
正確な糸の長さ | E1 | E2 |
糸の長さ不明 | L1 | L2 |
指定糸学習 | PE0.6号/PE0.8号/PE1.0号/PE1.2号/PE1.5号 |
指定糸学習モードは、ラインテンションや糸巻後のスプール外径によって精度が下がります。
より精度を求める場合はE1/E2/L1/L2モードを使用した糸巻学習を実行してください。
ダイワ製のカウンター付きリールの糸巻き学習は、正確なラインの長さがわかっていないと登録できないようです。
- 液晶横のボタンを押して電源をONにします。
PE0.6~PE1.5は指定糸学習モードです。
精度を求める場合はE1~L2モードのいずれかを使用してください。
- ボタンを9秒以上長押しします。
- Setが表示されたらボタンを離します。
- Stdが表示されるまでボタンをクリックします。
- Stdが表示されたらボタンを3秒長押しします。
- ボタンをクリックして使用する学習モードを表示します。
- E1
- E2
- L1
- L2
- PE0.6
- PE0.8
- PE1.0
- PE1.2
- PE1.5
- 使用する学習モードが表示された状態でボタンを3秒長押しします。
シマノのリールはカタログ値のラインの長さが巻けない可能性が高いです。
少な目の長さのPEライン+下巻きで調整がおすすめになってしまいます。
下巻きにナイロンラインを使用する場合は、3号以上の太さをラインテンション300g以下で必要量巻いてください。
- ハンドルを回転させて下巻き糸を巻いてください。
下巻きが終了したらスプールを動かさないように注意が必要です。
下巻き済みの状態から学習モードを開始する方法もあります。
- 下糸巻きが終了したらボタンを3秒以上長押しします。
- 下巻き糸に上巻き糸を接続します。(電車結びなど)
ナイロンラインより強いラインテンション(500g程度)をかけて巻いてください。
リールのドラグは強く締めます。
10mは糸のマーカーを見て10m分を正確に引き出します。
マーカーがない場合はメジャーで10m分を計測して引き出しします。
- 上巻き糸を正確に10m巻きます。
- 10m巻き終えたらボタンを3秒以上長押しします。
- 上巻き糸をすべて巻きます。
2/3のところまで巻いたら少しラインテンションを緩めて最後まで巻きます。
推奨糸巻量は、スプールの外径から1mm程度の位置です。
- 上巻き糸を巻き終えたらボタンを3秒以上長押しします。
- 実際に巻いた糸の長さになるまでボタンをクリックします。
- 同じ長さが表示されたらボタンを3秒以上長押しします。
表示は10ずつアップします。
表示は50~900までです。
ハンドルを回すと表示は50になります。
入力する数値は E2モードの場合は10m+その後に巻いた長さのトータルです。
表示の数値は長さではありません。
10mは糸のマーカーを見て10m分を正確に引き出します。
マーカーがない場合はメジャーで10m分を計測して引き出しします。
- 正確に糸を10m引き出します。
- ボタンを3秒以上長押しします。
表示は水深表示画面に戻り学習は完了です。
L1/L2モードの場合は、引き出した糸を巻き戻して完了です。
補正学習モードを使用する場合にも10mの正確なラインの長さが必要です。
使用するPEラインはマーカー付をおすすめします。
「Er.2」の表示が出る場合は以下の動画を参考にしてください。